【AI】セザンヌで川越を変換する。A Neural Algorithm of Artistic Style
最終更新日: 2018/05/05 11:09am
こんにちは。
経理の小高です。GWの川越は大変な賑わいです。イベントもたくさん行われているようですので、皆様、小江戸川越におこしくださいませ。
さて、先日のブログ「【AI】名画で川越を変換する。A Neural Algorithm of Artistic Style概論」では、Gatysらの論文[2016]の紹介とPreferred Networksさんによる実装をつかったスタイル変換のサンプルをしめしました。
Image Style Transfer Using Convolutional Neural Networks, Gatys et al [2016]
GWを利用して周辺研究のリサーチをしていますが、理屈より結果の方が面白いですから、Gatysらのアルゴリズムで川越の風景写真を変換していきましょう。著名な画家・絵画ごとに回を分けたいと思います。
今回は、セザンヌの風景画をスタイル画像にしてみます。具体的には以下の絵、「ガルダンヌの風景 (1886年)」です。
セザンヌ:ガルダンヌの風景 1886年 https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/a8/Paul_Cezanne_Gardanne.jpg
赤茶と緑と青の感じ、太い筆で描いたような感じ。個人的なセザンヌのイメージにピッタリです。
まず、さきのブログで取り上げた2枚の写真を変換してみたいと思います。時の鐘と埼玉りそな川越支店です。
図: 時の鐘 (弊社撮影)
図: 埼玉りそな川越支店(弊社撮影)
先のブログではこれらをゴッホの星月夜で変換しました。
これらをセザンヌの「ガルダンヌの風景 (1886年)」で変換すると以下のようにとてもやさしい雰囲気になりました。
図:セザンヌ風の時の鐘(弊社作成)
図:セザンヌ風の埼玉りそな川越支店(弊社作成)
「ガルダンヌの風景」描かれているヨーロッパの風景と、2枚の写真は「ひどく違って」いますが、「このような絵があってもいい」と思わせてくれます。
セザンヌの筆の感じは再現されていませんが、色合いはそれらしく再現されていると言えるのではないでしょうか??
画像にノイズが乗っているのはこのアルゴリズムの特徴で、論文でも指摘されています。論文では、(気になる場合、例えば写真をスタイルにする場合などは)後処理で消すのがよい、と書かれています。今回の場合は、気にしないことにします。
また、これらの画像は「ホワイトノイズ」から生成されています(生成過程も先のブログで紹介しました)ので、同じものは2と作れません。
工業的(かつ学問的)には都合が悪いのですが、アートですから「それも味」と割り切れます。
もう1枚、これも私の好きな建物、川越商工会議所を変換してみたいと思います。観光客の方が(人物が特定できない程度に)「いい感じ」に写りこんだ写真です。
図:川越商工会議所(弊社撮影)
これは下のようになります。
図: セザンヌ風の川越商工会議所(弊社作成)
とてもいいですね!!
建物がいい感じに色付けされています。とくに映り込んでいる3人の方と「まるで絵にかいたように」なっています。
画像がたくさんできてしまうので、これらの画像はインスタグラムにアップして、小江戸川越観光協会様の「インスタグラムキャンペーン」に参加することにしました。是非ご覧ください。
小江戸川越観光協会様: 「これも川越」インスタグラムキャンペーン
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